人生の出会い、そして別れAstor Piazzolla - Oblivion ↑クリックして創作意欲を与えてください 人生の出会い、そして別れ お母さんは出産後、数日で亡くなったそうです。23歳の若さでした。亡くなったお母さんは、遺されたお子さんに対して、何を一番伝えたいと思っているだろうか。そんなお母さんの気持ちを想像しながら作ったのが、「特別版1」の絵本です。「大切なわが子へ」というタイトルですから、子どもへのメッセージなんです。でも、遺されたのは子どもだけではありません。ご主人も、そしてまだ1歳の小さなお嬢さんを育てているのは、おじいちゃんとおばあちゃんなんです。絵本は、名前を差し替えるだけの構造なんです。でも、ご主人と、そのご両親に対する、お母さんからのメッセージを書かずにいられませんでした。なので、最後のページにお母さんの気持ちを想像して、書き加えました。 大切なわが子へ・特別版1 著者 亡くなったお母さん 大好きな ○○○ 残念だけど さようなら 大切な ○○○ つらいけど さようなら ○○○ちゃん ○○○ちゃんはまだ憶えていますか? 生まれる前の遠い世界のことを ○○○ちゃんは 小鳥や動物たちと いつもたのしく お話しをしていたんですよ 大きな木の枝から流れる やさしいメロディーを聞きながら この地上に生まれてくる順番を 今か今かと楽しみに待っていました お母さんは ○○○ちゃんが 生まれてきたとき おっぱいをのませて 一緒にねんねして 大切に育てることを とても楽しみにしていました お母さんは お父さんと一緒に ○○○ちゃんの成長を 楽しみにしていたんですよ ○○○ちゃん お母さんのお腹の中にいたとき お父さんとお母さんの声が聞こえていたでしょ? お腹の中の○○○ちゃんに やさしく声をかけていたのを 憶えているでしょ? お父さんとお母さんは ○○○ちゃんを わが家に迎えることを とても楽しみにしていました 20□□年□□月□□日 愛する ○○○ちゃんは お父さんとお母さんの 神聖な愛の力によって 生まれてきました なぜ 大切な○○○ちゃんの成長して行く姿を 見守ることができなくなってしまったのか お母さんは とても残念です 大切な ○○○ちゃん お父さんとお母さんからの 最初の贈り物だった ○○○ちゃんの名前を そっと心にしまっておきますね ○○○ちゃんより先に 次の世界に行ってしまった お母さんのことを いつまでも 憶えていてね 私たちの ○○○ちゃん ○○○ちゃんとはいつかまた 会えるような気がしています 不思議なことですが 立派に成長した○○○ちゃんと また次の世界で会えるような気がしています お母さんが なぜ突然 この世を去ることになったのか 今は理解できないけれど そして受け入れるのは簡単ではないけれど でも もしかして お母さんがいなくなることは ○○○ちゃんの これからの人生にとって 特別な意味があるのかもしれませんね かわいい かわいい ○○○ちゃん お母さんは いつも ○○○ちゃんを見守っていますよ 夏の暑い日に さわやかな涼しい風が頬をなでたら それは お母さんの ささやきだと思ってくださいね 寒さが厳しい冬の日に 心が温かく感じたら それは お母さんから ○○○ちゃんへの 励ましなんですよ 優しい ○○○ちゃん お母さんと同じ心をもっている ○○○ちゃん いつか なにかに感動したときや とっても悲しいと感じたとき そこに手をおいてみてほしいの ○○○ちゃんの心は そこにあるのだから お母さんが もっているのと同じ心が ○○○ちゃんの中にもあるのだから お母さんは この地上から離れてしまっても ○○○ちゃんが 心身ともにすこやかに そしてより豊かな才能や長所を生かして 成長することを願っています 悲しいこともつらいことも 乗り越えて たくましく成長するよう願っています お母さんは いつまでも ○○○ちゃんを愛し続けます とても短い時間だったけれど ○○○ちゃんは お母さんに 思い出と幸せを残してくれました 本当に短い時間だったけれど お母さんは ○○○ちゃんに会えて感謝していますよ お父さんを 一生涯 大切にしてあげてくださいね ○○○さん 最後になってしまったけど 出会い 結婚し そして 私たちの大切な○○○ちゃんを 授けてくれた○○○さんとの間には 語り尽くせない思い出が たくさんあります ○○○さんとの出会いにに感謝し いつかまた 会えることを願いながら いつも見守っていますからね 人生は 予測しないことが起きるものですね でも 人間の心は ときには脆く ときには 柔軟で強靱に変容するものです 私から 最愛の夫 ○○○さんへ 心からの愛と感謝を込めて・・・しばしのお別れです □□□おじいちゃん □□□おばあちゃん すっかりお世話をかけることになってしまいました ○○○ちゃんのこと よろしくお願いします お身体をいたわって 長生きしてくださいね ↑クリックして創作意欲を与えてください
by hirune-neko
| 2013-09-11 18:34
| 現実的なお話し
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Comments(2)
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papabubure at 2013-09-13 19:22
今朝、通勤電車内の事です。
右隣に座っていた若い女性が、やはり若い女性に席を譲りました。 譲られた女性は丁寧にお礼を述べ着席しました。 その女性のバッグには妊婦さんのキーホルダーが付けてありました。 気が付いた女性の優しくて暖かい気持ちにこちらも嬉しくなりました。 穏やかで優しい文章ですね。
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hirune-neko at 2013-09-13 20:57
papabubureさん
有難うございます。 人生、そりゃあお金はあった方がいいでしょうけど 知らない人にも優しい気持ちで親切にする人たちが住む街があるって いいですね。安心できない、いつも用心の毎日は疲れます。 この類いの、つまり誰かが亡くなった文章というのは 必ず、手を入れています。状況が微妙に違いますから。 で、公表はできませんが、いつも感情移入して メソメソしながら書いています。 でも、受け散られた方々が、心に癒やしを感じたと知らされると 疲れも吹っ飛びますね。
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・1951年
小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。 ・1969年 中央大学経済学部入学 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。 ・1974年 同大学卒業 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。 ・2006年 現在に至る プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。 ・2010年 宇宙の旅 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。 ・現在 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。 お気に入りブログ
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