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昼寝ネコの雑記帳

40年ぶりに聴いた母校の校歌



北海道はご存知ですよね?
室蘭はもしかしてご存知かもしれません。
で、室蘭栄高等学校・・・は、ハァ?の世界でしょうね、きっと。
私は、その室蘭栄高等学校を1969年に卒業しています。
正確に表現すると、数学と化学と世界史が赤点で
留年になりそうだったんですが、
私を猛烈に毛嫌いしていた何人かの先生たちが、
「あんなのを、もう1年学校に残すなんてとんでもない」
と考えて、追試も行わず強制的に卒業させられました。

朝、出席を取り終わると窓から抜け出し、
バスに乗って、学生服のまま堂々とジャズ喫茶へ。
そこで弁当を食べて最終バスの時間まで
延々と・・・あの頃からビル・エヴァンスやコルトレーンとか、
とにかくその店にはジャズ愛好会があったものですから
ロックの洗礼を受けず、生意気にもいきなりジャズを聴いてました。
いやあ、ジャズを聴くだけなら先生がそんなに毛嫌いはしない。
補導員につかまる、ヤクザが学校の玄関まで呼び出しに来る、
無免許運転なんて日常的で・・・まあ、あまり詳細に記述すると
現在の私の真摯なイメージが崩れますので、これ以上は止めておきます。

そんな落ちこぼれ劣等生の私ですから、同窓会の案内が来ても、
東京室蘭会の案内が来ても、行くわけがありません。
そんなの、優等生のエリートが集う場だと思っていますから。
従って、今年も丁重に欠席の返信葉書を出しました。
で、忘れた頃に電話があったんです。
10数年先輩の方で、近くの労働基準監督署に勤めているとか。
でまあ結局、まだ締め切りに間に合うということで
昨日、市ヶ谷の会場まで行ってきたんです。
室蘭市長、室蘭市議会議長、市議会議員、芥川賞作家・・・
ほらほら出た出た。エリートばかりだもの。
極めつけは、東大医学部卒の小児科の権威である
鴨下重彦先生・・・ますます肩身の狭い思い。
だって、いただいた名刺を見たら、肩書きの多さと
凄さにびっくりしたんですよ。名刺の表に三つ、
裏には十個も並んでいるんですよ。
でも、その先生の特別講演はなかなか面白かったんです。
「地球環境より『子宮環境』を大事にすべきだ」とか
うん、なかなかいいことを言うわい、と感心しました。
で、懇親会が終わり、そういえば名刺をたくさんもって来いと
電話で言われたのに、誰とも名刺交換していないことに気付きました。
まずいまずいと思ううちに、みんな
ぞろぞろ退出しているではありませんか。
「ええい」と奮起して、市議会議長の所へ行きました。
「あのお、栄高校の落ちこぼれです」
でも、ちゃんと話しを聴いてくれて
「町興しの絵本を出していまして・・・」
そして、赤ちゃんの名前を入れる贈答用絵本を見せたら
「鴨下先生に話した?」
「いえまだです」
「まだいらっしゃると思うよ」
と、一緒に探してくれてご挨拶することになりました。
再びもう定番の枕詞「わたくし、栄高等学校のおちこぼれです」
でも、絵本の主旨を簡単に説明したら、非常に頷いてくれて
いずれご挨拶に・・・と相成ったわけです。

まあ、同郷人というのは、こういうときは話しは早いですし、
高校の時にどうであれ、社会人になったら関係ないですよ、
と寛大なお言葉をいただき、「そりゃそうだよ」と
すっかり気をよくした私は、ふと思い立って
東京白鳥会という栄高等学校のエリートの皆さんの
サイトを探し当てました。
で、そこには室蘭栄高等学校校歌を合唱する動画が・・・
昔の頃のほろ苦く、甘酸っぱい思いが一気にこみ上げてきて
奇妙な感動に包まれたわけなんですね。
同期生がいたら、「あのお前が、このお前なの?」と
まるでリフォームの匠に手がけられた
Before~Afterのような驚きがあったことでしょう。

そうそう、クライマックスはなんと
鳩山の由起夫ちゃんが来賓でスピーチでした。
確かに室蘭が選挙区でしたよね。
テーブルを回って挨拶していましたので
私の所に来たらなんて言おうかと、心配になっていました。
「ヤア、由起夫ちゃん、感激です」
「何かとご苦労が多いですね、大変でしたね」
でも杞憂に終わり、早々にお帰りになりました。

4人子どもがいますが、みんな私と違って
ちゃんと社会に適応し、いやあ自分の昔と比較すると
本当に心から感慨深く思っています。
by hirune-neko | 2010-09-06 00:52 | 心の中のできごと | Comments(0)
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妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在

by hirune-neko
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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